デジタル化への道 その1 – iPadの導入
弊社では現場管理業務をする社員を対象にタブレット端末(iPad)を支給し、業務効率の向上に役立てています。
今回は、タブレット端末の導入に至った経緯についてご紹介します。
まずはじめに、建設業の現場管理業務を構成しているのは「紙」と「会話」だと私は考えています。
この2つの要素には良いところ、悪いところがそれぞれあり、その悪いところを補うことができるのがタブレットです。
「紙」とは、文字通り紙の資料のことです。建設業では図面、計算書、指示書、KY(危険予知)活動シート など
あらゆる場所で、情報のやり取りの大半が紙で行われています。しかし、これらの資料を全部現場に持っていくことはできません。
そこで一度会社に戻って確認する作業が発生し、この作業がとても多いのです。
タブレットを使えば図面や工程表をデータで持ち運ぶことが可能です。また材料の価格、法令等の基準、天気なども、インターネットで調べる
ことができます。そうすると移動時間や目的情報を探す時間が大幅に減ります。
次に「会話」です。会話の良い点は、お互いの伝えたい事項が、感情や細かいニュアンスも含めて比較的正確に伝わることです。
一方で、話し相手の時間を拘束し、ときには一方の都合で電話に出られなかったなど、情報伝達にタイムラグ(遅れ)が生じてしまうのが悪い点です。
その悪い点を補うのがパソコンのメールですが、建設業は現場作業。パソコンの前に張り付いているなんて不可能です。
タブレットで会社のパソコンと同じようにメールのやり取りが出来れば、現場内や外出先からでもタイムリーな情報の発信、取得が可能となります。
また、普段使用しているパソコンメールの内容とタブレットメールを同期させることで、会社のパソコンと全く同じ環境でのメールの送受信が
可能となります。さらに、ありがちな「情報伝達ミス」や「言った、言わない(もらった、もらっていない)問題」も少なくなります。
このように、タブレットを活用できれば良いこと尽くめなのですが、問題は「皆がつかいこなす」ことができるかどうかです。どんなの良いものも、使わなければ意味がありません。次回からは、タブレット導入から3年が経過した弊社が「業務に役立つ」と感じているアプリや、その機能をどうやって通常業務に浸透させていくかをご紹介します!